【こどもから大人まで】太陽の最後を分かりやすく解説

太陽
  • 太陽の最後はどんな感じなんだろう?
  • 太陽の寿命ってどれくらいなの?
  • 太陽ってどうしてずっと燃えていられるの?

 

ティロ

こんにちは! 理系大学生のティロといいます。

 

皆さんもふと疑問に感じたことがあると思います。今回はそんな疑問を紐解いていきます!

 

太陽の寿命ってどれくらい?

 

太陽の寿命は約123億年といわれています。地球の年齢は約46億歳、太陽と地球はほぼ同時に生まれたので現在の太陽の年齢は約46億歳です。

厳密には太陽の方が約1000万年、年上です。ただ天文の世界では1000万年は誤差の範囲として扱われます。

 

では、隕石かなにかが降ってこなければあと、70億年以上は地球で暮らしていけるのか?

と考えると思います。

しかし我々は地球にあと約60億年かそれ未満しか暮らしていけません。なぜなら約60億年後、太陽は赤色巨星となり膨張して地球は灼熱な惑星となるからです。太陽が1.4倍程度まで膨張すると地球の大気は吹き飛ばされ、海は蒸発します。

そうなると今まで大気の摩擦で燃え尽きていた小さい隕石が地球に降り注ぎ、地表は月のようにクレーターが多くなります。

 

太陽のエネルギー源ってなに?

 

結論から言うと太陽のエネルギー源は水素です。水素を核融合反応させてヘリウムに変化させたときに、莫大なエネルギーが生まれます。これが太陽のエネルギー源です。

1930年代まで太陽のエネルギー源は謎でした。仮に太陽のエネルギー源を石炭とすると太陽の寿命は約2000から6000年になります。

石炭
石炭はあまりにも非効率

しかし1930年代、地球の寿命は数十億年であるということが分かっており、太陽なしに生命が生きていくのは困難と考えられていました。

そのため石炭に変わるエネルギー源を研究者たちは探しました。その1つに太陽自身の重力で太陽が徐々に収縮し、その際に発生する熱が太陽のエネルギー源であるという説がありました。

 

原理は簡単で空気を圧縮すると温度が高くなります。例えば、山の頂上がふもとより寒いのは気圧が低いからです。気圧は空気の圧力を表しているので圧力が小さいと温度が下がり、逆に圧力を上げると温度が上がります。

この説では太陽の寿命は約2000万年から1億年と考えられました。そして20世紀前半に核融合反応が発見され、太陽のエネルギー源を水素の核融合反応で発生するエネルギーとすると太陽は約100億年燃え続けます。

 

太陽の最後

 

最初に太陽の寿命は約123億年と書きました。しかし水素が核融合反応する時間は約100億年です。太陽は水素の核融合反応をエネルギー源としているので残りの約23億年はどうなるのだろうと疑問に思いますよね。

残りの約23億年は赤色巨星となり、膨張します。赤色巨星とは太陽の水素が核融合反応ですべてヘリウムになったあと膨張し巨大化したものをいいます。赤色巨星で有名なのがベテルギウスです。

ベテルギウス
ベテルギウス

膨張する理由は太陽の重力のバランスが崩れるからです。詳しいことは割愛させていただきます。

水素がないので核融合反応は一旦止まり、太陽の周りのガスは膨張し外側へ、中心部は太陽自身の重力で中心に集まります。中心に集まると圧力が上がり、温度が上がります。あまりの温度の高さにヘリウムが核融合反応すると考えられています。重い原子ほど核融合反応するためには熱エネルギーが必要です。水素の次に重い原子はヘリウムです。

さらに太陽の中心部は収縮し核融合反応は進みます。逆に外側は膨張しますが、永遠に膨張はしないと考えられています。あるときに赤色巨星はガスを周りに放出し、最終的に太陽の中心部が残ると考えられています。永遠に膨張しない理由は実はまだ解明されていません。

このとき太陽の中心部は白色矮星(はくしょくわいせい)と呼ばれます。白色矮星は1万℃あり、見た目は白く光っています。しかし燃料を使い果たしてだんだん暗い天体になります。

これが太陽の最後です。どの星も太陽と同じような最後を迎えるわけではありません。星の質量によって迎える最後は異なります。それは別の記事に書くことにして今回はこの辺で終わります。

私のつたない文章をここまで読んでくださりありがとうございました!

おまけ

☆コラム★

白色矮星で有名なのがシリウスの伴星です。シリウスは冬に見える一等星ですよね。シリウスは連星といって2つの星がお互いの重力に引かれながら回っています。

このとき2つの星のうち明るい星を主星、暗い星を伴星(ばんせい)といいます。我々が冬に見る明るいシリウスは主星です。